

72時間歌い続ける
ウズベキスタンのムイナクでアラル海を見て、スケッチで描きたかったが、アラル海にたどり着くのは困難で、アラル海行きをあきらめた。
ムイナクの1980年代までは海だった、泳いで遊んだと言う。今は砂漠化して、船の残骸があかく錆びて、砂の上に残っている、海の名残を伺わせる風景をスケッチした。
砂漠に生えるタマリスクが1mくらい伸びて赤い花を咲かせている。かっては此処も青々として舟を浮かべていたんだろうと想像したら、涙が出てきた。
砂の上に横たわる錆びた船の残骸の横をラクダが動き回る。海とラクダ、アンバランスな風景に、今は消えた海を思うと、寂しくなる。
旧都ヒバを過ぎて、ブカラに向かう。乗り物はTAXI. 道端に桃を売っている、小ぶりの桃が殆どで、普通の大きさの桃は少ない。日本の福島の桃が
栽培されていて、大きい桃が出回る日が来るだろう。宮殿の壁画も桃の絵がある、ウズベキスタン人は桃が好きなんだろう。
中央ブカラに着く、イスラムの佇まいを残した旧い街、モスクの内庭がレストランになっていて、
食事していると、着飾った美しい女性たちが、踊りを見せてくれる。ラビハウズと言う有名な池の周りでお茶するのがウズベキスタンの人々にとって至福の時だ。
池を作る時のエピソードを聞いた。
ウズベキスタンの人々が集まってここに憩いの池を作ろうとなった。土地の持ち主は宗教対立の
ユダヤ人の女性。土地を簡単に譲ってくれるわけなないので、長期間に渡って、脅したりして
やっと土地を手に入れて、池を作ったとのこと。池の周りのポプラの木々も憩いの雰囲気を漂わせている・
72時間歌い続ける
ウズベキスタンから14歳の姫がウイグルにお嫁に行き、『ジュニシカム』という歌を作曲した。
72時間歌い続けると言う。記念碑もある。友人のウイグル人歌手、ショヒラティが15分位一部を歌ってくれる。
ウズベキスタンに行った時、知ったかぶりで、ジュニシカムの話をしたら、一ヶ月歌い続ける歌があると言う。オアシスから出て次のオアシス迄
歌い続けると言う。スケールが悠大。
『ソグド人の壁画』
作品の後ろの壁画がソグド人が残した壁画です。中央アジアで東西交易に活躍した民族で、栄えました。
東は中国の西安から西のローマまで繁栄を誇りました。
ゾロアスター教で、火が神様です。イランのヤズドで4000年前からの火元を見ました
。死亡した遺体は不浄なもので、神である火によって処理することは出来ないので、埋葬したり、鳥葬にします。
聖職者は生贄にする羊が苦しまないように手に持っている棍棒で、羊の首をさすります。苦しまないようにとのまじないです。
やがて興隆したイスラム教と戦争となり、100家族残すと約束で降伏しました。残った100家族も
皆殺しに会い、ソグド人としては滅びました。
サマルカンドで取材しました。
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