綺麗でしょう?ー言葉に落とし穴

エッセイ

カシュガルを出発したバスはパミール高原のタシュクルガンへと
向かい山岳地帯に入り、3.600Mのカラクリ湖で休憩する、
澄んだ湖に、ムスタグ・アク山(7.000m級)の山が映る。
カザフ族のテントがあり、乗馬などできるし、馬で湖畔を駆ける雄大さを
体験できる。シシカバブなどの
食事も味わえる、お土産にする、美しいナイフや織物なども売っている。
私はロバに乗っている、ハザク族の少女の写真を、何枚も撮った。
バスガイドが、降りる客一人一人に声をかける。

『綺麗でしょう?』綺麗だね!の返答はパス。


「いやそれどころではない」と答えたら、高山病の兆候で
気分悪くなっていると、判断されて、ここからバスで引き返す
ことになる。この先のタジク県
パミール高原のタシ、タュクルガン3.094mの絶景は望めないことになる
高原の城址石頭城も見ることが出来ないし、緑の草原に憩う
タジク族の美しさにも巡り会えない。
高山病は恐ろしいので用心しないといけない。
1994年タシュクルガンに辿り着いた私は、スケッチブック持って草原に出た、前回来た時の小川が
深さ1m位の川になって水が溢れていた。
裸になって、カメラとスケッチブック頭に掲げて川を渡った。タジク族の少年が川の浅い所教えてくれた。
日本は雨が降らず雨乞いなどして水不足、日本に降る雨が秘境に降っている
異常な兆候に不安を覚えた。翌年の淡路大震災が起きた時、『来たか!』と思った。

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